音楽で食べていく

音楽で食べていく ~(4)意外な臨時収入「出演料」~

アーティストの活躍の場は、ステージやレコーディングだけではありません。

アーティスト活動を続けていくと、(音楽系に限らず)イベントの出演依頼がくる場合があります。
イベントに出演すると、「イベント出演料」がもらえます。

イベント出演料の金額は 0円(パブリシティー協力)~200万円 程度まで、上下幅が非常に大きいのが特徴です。

アーティストとしての知名度が無ければ、イベントの出演依頼がくることはまずありませんので、通常のタレント業同様、
「楽曲やテレビの影響で一躍有名に!」→「地方のイベント出演で稼ぐ」
というのもお決まりのパターンになっています。

またイベントには、ある種"営業的"なイメージがあるため、イメージを重視して、イベントへの出演を控えるアーティストも存在します。

ギター
歌唱風景

アーティストが知名度を上げる手段として、もっとも有効なのはテレビ出演です。
アーティストがテレビの歌番組などへ出演すると「テレビ出演料」が発生します。

実はアーティストの歌番組出演は、その華やかなイメージとは異なり、出演料『0円』の協力出演というケースがほとんどです。
(バラエティ番組などであれば、もう少し出演料が入りますが、それでも数万円~多くて十万円程度です)

最近はネットメディアの波に押されつつあるとはいえ、依然としてテレビの影響力は絶大です。テレビに出演するアーティストは、あくまでもテレビの影響力と宣伝効果を期待しているので、たとえ出演料が無くても出演交渉が成り立つというわけです。

出演料として最も高額なものに「CM出演料」があります。

CMの出演は、たいていは広告代理店を通じて決定します。
広告代理店がこれといったアーティストに声をかけ、出演条件を調整します。その後直接クライアント企業へ働きかけ、見事プレゼンテーションに勝ち抜けば、アーティストのテレビコマーシャルへ出演が決定するというわけです。
CMの出演が決定すれば、アーティストサイドには年間数千万円という莫大な契約料(出演料)が支払われます。

出演料の中ではダントツを誇る「CM出演料」ですが、多くの場合、出演を決めるには圧倒的な知名度と好感度が必要になります。
土壇場になって、クライアント企業の社長の一声で、出演が決まったり無くなったりもすることもあるので、運も必要になります。

またアーティスト独特のものとして、「CM用に楽曲を提供して楽曲の宣伝をしてもらう」というタイアップ広告もあります。

全体的に実働時間が短く、報酬が高額な「出演料」収入は、アーティストにとって割の良い仕事になりやすいですが、普通の一般企業やイベンターは、広告効果が期待できないアーティストには興味がありません。
したがってイベント出演の仕事を手に入れるには「一般の人々にも名前や顔が知られるほどの、高い知名度が必要」となります。