- 2019年12月20日
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ミスコンに出たらモデルになれる!?モデルの仕事で重視されるポイントとは
現在活躍しているモデルの中にはミスコン出場経験がある人も多いことから、「ミスコンに出ればモデルになれるのではないか」と思う人もいるのではないでしょうか? 確かにステージの上でウォーキングをするなど、モデルとミスコンは似ているところもあります。
しかし、厳密に言うと「ミスコンで見られるポイント」と「モデルの仕事をする上で重要なポイント」は異なります。どのような点が違うのか、筆者の経験も踏まえてご説明しましょう。
ミスコンのステージでは「個性」を見られる
水着やドレスでステージの上をウォーキングしたり、スピーチを行うミスコンのステージでは自分自身の個性を存分にアピールする必要があります。「自分自身をどれだけ魅力的に見せられるか」がミスコンで勝つためには重要なのです。
そのため出場前に自分自身がどのような個性を持っているのかを見つめ直す必要があります。周囲に埋もれてしまわないような対策をしなければなりません。何者にも染まらないタイプの人がミスコンでは強いです。
ミスコンを見る人も、着ているものではなくその人の個性に注目します。ステージ上で自分に似合う服を選ぶのはもちろん大切ですが、あくまでも注目されるのは人となりです。
モデルの仕事で重要なのは扱う商品
一方モデルの仕事では、モデル本人ではなく、着ている服や持っている商品をアピールしなければなりません。どんなにきれいな容姿であっても、写真に写った時に商品よりもモデルが注目されてはいけないのです。
そのため、外見や内面に個性がある人はモデルとして「使いにくい」と思われてしまいます。商品をアピールする上で個性が邪魔になってしまうためです。クライアントが宣伝したい商品の特徴と自分の個性が一致すした場合は使ってもらえることもありますが、一致しない場合はモデルとして使ってもらえません。
筆者の経験
過去に3度ミスコンに出場し、結婚後もビューティージャパンと呼ばれる大会に出場する一方で、モデルの仕事もしている筆者の経験をご紹介します。
以前とあるオーディションを受けました。そのオーディションに通過すると、雑誌の専属モデルになれるというものでした。書類審査を通過し、二次審査の面接と軽いカメラテストも通過し、三次審査に進むことになりました。
三次審査ではポートレートの撮影が行われました。筆者は「自分の個性を引き出す」メイクをし、「自分に似合う」ワンピースを着て撮影審査に挑みました。
結果、オーディションに落選してしまいました。
後から運営の方に落選理由を聞いたところ、
「人としてのキャラクターができあがりすぎている。鈴木さんは他の色には染まらない印象があった。モデルは白いキャンパスであることが求められる。あの撮影ではミスコンでは勝てたかもしれないけどモデルオーディションでは勝てない」
と言われました。
筆者は審査に臨む戦略を誤ったということです。あのモデルオーディションの三次審査では自分に似合うメイクやファッションをするのではなく、どんなものにでも合わせられることをアピールすべきでした。
以降はモデルのオーディションに臨む際には自分の個性に合うメイクやファッションではなく、「どんなものにでも対応できる」という柔軟性をアピールするようにしています。
まとめ
ミスコン出場歴のあるモデルはたくさんいますが、ミスコンとモデルの仕事では求められるものが全く異なることをお伝えしました。モデルとしてのキャリアをスタートさせるためにミスコンに挑戦することを否定はしませんが、大切にすべきポイントを混同しないようにしましょう。
ライター・モデル・作家: 鈴木詩織
1990年生まれ。
2016年に一念発起し、勤めていた会社を退職。以降モデル、作家として活動を開始。
過去に3度のミスコン出場経験を持つ。
結婚後も中国の歴史小説を執筆する傍、モデルとしての仕事もこなしている。