そもそもアナウンサーとは?
今回の特集テーマ「フリーアナウンサーとは?」について、お話しする前にアナウンサーという職業はどういうものなのかをお伝えしたいと思います。
女子にとって、女子アナウンサーは花形職業のひとつですね。仕事やプライベートが充実していそうで、とても良いイメージで受けとめられている職業です。
一般的にアナウンサーというと、放送局の社員アナウンサーとして就職することになります。入社すると、同期入社の一般職の社員と同じ研修とアナウンサーとしての研修を受けて、放送デビューの時を待ちます。
最初のうちは、1分程度の短いニュースや天気予報、プレゼントコーナーのアナウンス、ニュース中継など、深夜・早朝など、時間に定めなく色々なアナウンスの仕事をするのが若手のアナウンサーの仕事となっています。
放送局にもよりますが、入社5~6年目ぐらいから、アナウンサーとして各番組の中心的存在となって番組を任せられます。また番組や放送局のイベントがあれば、その司会も行ったりします。
しかし、放送局に入社してしまうと、その放送局の番組にしか出ることはできません。
その中でも、必ずしも好きなジャンルの仕事に携われるとも限らないわけです。
実は、放送局のアナウンサーにとって、それが最大の悩みだったりもするものなのです。
そして、アナウンサーとして入社しても、会社員ですから人事異動を受けることもあります。
実際、アナウンサーとして、定年まで勤め上げる人はごく限られた人数と言われています。
そこで、どうしてもアナウンサーの仕事が続けていきたいと考える人が、フリーアナウンサーという職種のスタイルを選ぶわけです。
フリーアナウンサーになるには?
それでは、フリーアナウンサーになるには、放送局のアナウンサーになる方法しかないのでしょうか?
そんなことはありません、放送局に入社せずにフリーアナウンサーをされている方もいらっしゃいます。
放送局のアナウンサーを目指したけれど入社できなかった人、放送局のアナウンサーのように決まった仕事に縛られず、色々な番組のレポーターやキャスターなどをやってみたいと思ってフリーアナウンサーの道を選んだ人たちです。
それでは、そういう人たちがどのようにして、フリーアナウンサーになるきっかけを手に入れたのでしょうか?
例えば、アナウンサーの専門学校に通い専門的なことを学ぶという方法があります。専門学校の中には、デビューサポート体制があるところ、タレント事務所などとつながりのあるところがあります。また、フリーアナウンサーやタレント事務所が運営しているアナウンサーの養成所に入り、デビューのチャンスを得るという方法もあります。
アナウンサー系の専門学校やセミナーに通っていると、ある程度の能力があれば通っている間に、ちょっとした仕事が回ってきたりすることもあるかもしれません。また、通っている間にオーディションの話が入ってきて、いつの間にかデビューできましたというラッキーな人もいます。
フリーアナウンサーは、タレントのようなもの
フリーアナウンサーは会社員ではないことを忘れないでください。フリーアナウンサーのオフィスに所属しても原則はフリーランス、つまり個人事業主なのです。
フリーというのは、ただ自由と言うだけではありません。自分の仕事にも生活にも自分自身で行わなければならない責任がついてきます。
そういったライフスタイルが自分には無理かなと思う方には、フリーアナウンサーという職業はおすすめできません。
フリーアナウンサーになるには、一般的にはプロダクションに所属するのが近道です。
それは、プロダクションが放送局と結びつきの深いこともあり、仕事やオーディションの情報も得やすいからです。
しかし、プロダクションに所属したからといって、必ずレギュラーの仕事を得られるとは限りません。
なぜなら、番組のオーディションに合格していかなければならないからです。
ここが放送局のアナウンサー遠く違うところです。そして、フリーアナウンサーはアナウンサーの仕事を行う「タレント」でもあるわけですから、タレント性も必要となります。
フリーアナウンサーの活躍の場
フリーアナウンサーが活躍する場面はたくさんありますが、ここでは、代表的な活躍ジャンルをご紹介しましょう。
「キャスター」と呼ばれる仕事は、ニュース番組のアンカーを行うため、かなりの知識と経験、言葉の説得力が必要なジャンルです。
「スポーツキャスター」は、地上波では放送局の女子アナウンサーがほとんど起用されていますが、BSやCSチャンネルではフリーアナウンサーの起用も目立ちます。
「情報番組リポーター」は、最もフリーアナウンサーが活躍しているジャンルで、旅情報やグルメ番組などは人気があり、オーディションの競争率も高いジャンルです。
「お天気キャスター」は、放送局の女子アナウンサーを起用しているケースもありますが、フリーアナウンサーも多く活躍しています。
人とコミュニケーションするのが大好き、大勢の人前で話すことも好き、聞き取りやすい声質を持っている、社会常識があり勉強家、生放送などの緊張感に耐えうる精神力の持ち主、そして自分をプロデュースして自分を売り込むバイタリティーのある人なら、フリーアナウンサーの世界に向いているかもしれません。