5月とは思えない暑い日が続いていますが、季節はまだ春です。春と言えばやはり桜。テレビの音楽番組でも多くの「桜ソング」が特集されたりと、それだけでも日本人がどれだけ「桜」が好きか分かります。しかし、桜絡みのエンターテイメントは何も「桜ソング」だけではありません。私たちの大好きなドラマにも「桜」絡みの作品はたくさんあります。
そこで今回は、数ある日本の名作ドラマの中から「桜」に関連する作品を5本ピックアップしてみました。映画作品まで入れてしまうとなかなかのボリュームになってしまいますので、今回はあくまでドラマかつ、タイトルに「さくら」のワードが入っている作品のみに絞らせて頂きました。もう5月に入り、若干桜の季節とは言い難い時期ではありますが、そこはご容赦くださいませ。
八重の桜(2013年1月)
まず、桜ソングならぬ桜ドラマとして一番に思い浮かんだ作品はこちら。2013年1月から2013年12月にかけて放送されたNHK大河ドラマ『八重の桜』です。
東日本大震災の発生を受け、NHKが既に決まっていた番組内容を変更し、急きょ放送が決定した作品との事。福島県の会津出身、同志社を創設した新島襄の妻となった八重の生涯を描いた作品です。
主人公の「新島八重」を演じたのは綾瀬はるかさん(幼少時代は鈴木梨央さん)。その周りを長谷川博己さん、オダギリジョーさん、西島秀俊さん、松重豊さんなど、実力派俳優が固めます。もちろん女優陣も長谷川京子さん、谷村美月さん、風吹ジュンさんなど、豪華な顔ぶれ。キャストはさすが大河ドラマといったところ。
ちなみに、最終話では晩年の八重本人の映像が使用されました。大河ドラマの主人公となった実在人物の生前の映像が使用されたのは、こちらの作品だけとの事です。
さくら(2002年4月)
お次の作品もNHKのドラマ作品から。66作目となるNHK連続テレビ小説『さくら』です。初回放送から5年後の2007年4月にも再放送されていますので、そちらで目にされた方も多いのではないでしょうか?
ハワイ大学在学中に岐阜県・飛騨地方の男子中学校にAETとして赴任したヒロインが、下宿先で日本文化を学びながら成長、日本の中学生との交流をさわやかに描いた作品です。ヒロインの「松下さくら(エリザベス・さくら・松下)」を高野志穂さんが演じ、語りはさくらの祖父「武朗」を大滝秀治さん。
ちなみに、初回放送時に誤って次回分の放送を流してしまうという放送事故が起こり、視聴者から7000件に及ぶクレームが届いた事も。どれだけ毎日の放送を楽しみにしている視聴者が多かったかが分かるエピソードですね。
SAKURA 事件を聞く女(2014年10月)
2014年に放送されたドラマ『SAKURA~事件を聞く女~』。こちらの作品もタイトルに「さくら」が入っています。「誠言葉」(まことことば)と「偽言葉」(いつわりことば)を聞き分け、抜群の記憶力を持つ主人公が、潜入捜査で事件を解決に導く刑事ドラマです。
主人公「水沢桜」を演じたのは仲間由紀恵さん。特命を受け潜入捜査に入る前(防犯係苦情処理担当)は、あの美しい長い黒髪を封印し、なんとおかっぱ頭にメガネ姿。普段はなかなか見る事の出来ない仲間由紀恵さんの冴えない(?)姿も堪能できます。また彼女には、駒込ミニFM「駒込モーニングカフェ」パーソナリティ「DJココロ」という、もうひとつの顔も。
水沢桜=DJココロという事実を知らずに、このDJココロに心を奪われている熱血刑事を演じるのは佐藤隆太さん。二人の掛け合いや距離感、だんだん深まっていく絆も同作のみどころのひとつです。
さくら署の女たち(2007年7月)
お次も刑事ものからひとつ。「ここの刑事課、女だらけ。」のキャッチコピーで2007年夏ドラマとして放送された作品『さくら署の女たち』。もともとは2時間ドラマ「土曜ワイド劇場」特別企画として2006年9月に放送され、その後、メインキャストはそのままで連続ドラマになりました。
主人公の熱血刑事「逢沢花」を高島礼子さん、クールな「谷川真琴」をとよた真帆さんが演じ、中村玉緒さん、眞野あずささん、岡本麗さんなどの大御所女優陣がその脇を固めます。なかなか珍しい女性だらけの刑事もので、大人の女性好きにはぴったりの名キャスティング。一話完結型で、ストーリーはもちろん、超豪華な毎話のゲストも見どころです。
櫻子さんの足下には死体が埋まっている(2017年4月)
そして最後は、今期放送中のドラマの中からひとつピックアップさせて頂きます。もともとは太田紫織さんによる日本のミステリー小説で、2015年秋アニメとしてアニメ化され話題となりました。その後、2017年春ドラマとして放送開始。現在第3話まで放送されています。
三度の飯より骨を好むという常人離れした趣味を持つドS気質のプロ標本士「九条櫻子」を観月ありささんが演じます。外見は美しいお嬢様ですが、その中身は男勝りで乱暴。観月ありささんにぴったり(?)の役ですね。そんな一風変わった主人公を、Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔さんや新川優愛さん、上川隆也さんがガッチリと支えます。小説、アニメと様々なメディアで注目を集めてきた同作が満を持しての実写ドラマ化。これからの展開が楽しみです。
というわけで、今回はたくさんのドラマ作品の中から、「桜(さくら)」に関する日本のドラマを5本ピックアップさせて頂きました。ドラマタイトルという縛りを無くせば、篠原涼子さん主演の『ラスト・シンデレラ』は主人公が「遠山桜」ですし、綾野剛さんの『コウノドリ』も「鴻鳥サクラ」です。何より忘れてはいけない桜ドラマの代表『遠山の金さん』もあります。たまには「桜ソング」だけでなく「桜ドラマ」を見返してみるのも良いのではないでしょうか?
記事:猫狸犬虎