新元号「令和」を迎え、日本社会は一歩前進しました。時代に一つの区切りがついたことで、期待に胸を膨らませている人も多いのではないでしょうか。
一方で昨今は女性に対する考え方も、世界規模で変化しつつあります。女性の権利や人権が見直され、今後は女性にとってもっと活躍しやすい社会が形成されていくことでしょう。
ミスコンによって表現される「美しい女性」
筆者は過去にミスユニバースやミスグランドといったミスコンに出場したことがあります。
一般的にミスコンとは「女性の美しさを競う大会」と認識されており、それは決して嘘ではありません。けれどもミスコンはただ表面的な美しさだけを競うのではなく、一人の女性の内面からあふれ出る輝きを競うものです。
だからこそ日本国内や世界規模のミスコンを開催することには大きな意味があるのではないかと、筆者は考えています。ミスコンによって「美しい女性」の例の一つがはっきりすることによって、今の女性は一つのモデルを見つけられます。
「美しい女性」の定義はそのまま女性の生き方を表現する
モデルを名乗る一方で、筆者は作家でもあります。現在中国の歴史小説を執筆中です。
中国の歴史の中には「纏足(てんそく)」という文化が存在しました。幼少の頃から女性の足を硬く縛り、足が大きくなることを防ぐ文化です。この文化は一説によると西暦500年ごろから始まり、第二次世界大戦後まで中国に根付いていたとされます。
纏足は「足が小さな女性は美しい」という考え方から生まれた一方で、女性の自由を奪う効果も発揮しました。足を硬く縛り、常に痛みを抱えていた当時の中国人女性は自由に動き回ることができず、簡単に外出することもできませんでした。
世界各国の歴史に「美しい女性」の定義は存在し、歴史が進むにつれてその定義も変遷していきます。歴史の中での「美しい女性」は纏足の例のようにその時代の女性の生き方を表現している面もあるでしょう。
昨今の女性を取り巻く環境は大きく変化している
昨年のmetooの運動を発端に、今世界的に女性の権利は見直されつつあります。日本国内でも女性の社会進出を促す動きが活発になってきました。無名の人から著名人まで、幅広い層の人たちが今女性の在り方を見直しています。
会社で出世することも、研究機関で新しい発見をすることも今後は女性も可能になります。女性にとって生きやすい仕組み作りはどんどん進んでいくでしょう。
現在女性を取り巻く環境はものすごく大きく変化しているのです。そしてこれから先もしばらくこの激動の時代は続きます。
今後社会に「美しい女性」はもっと増える
このように女性を取り巻く環境が大きく変わってくると、当然「美しい女性」の定義も変化し、同時に多様化していきます。
今後は纏足のように自由を奪われた女性が「美しい」とされるのではなく、むしろ今後は自由に自分の生き方を選択する女性が「美しい」とされていくことが予想されます。
「令和」の時代を迎えた日本では女性にとっての選択肢も増え、そして選択する自由も得られることが予想されます。これからの時代には新しい「美しい女性」が誕生するはずです。
ライター・モデル・作家: 鈴木詩織
1990年生まれ。
2016年に一念発起し、勤めていた会社を退職。以降モデル、作家として活動を開始。
過去に3度のミスコン出場経験を持つ。
結婚後も中国の歴史小説を執筆する傍、モデルとしての仕事もこなしている。