舞台俳優を目指している方は、最初のうちは何を学んでいけばいいのかわからないといった方がほとんどでしょう。
そんな時に是非知っておいてほしい事は、舞台ではテレビや映画みたいに事前に撮影をしていく仕事とは違って、いつもぶっつけ本番なのでいつ何が起きるかわからないという事です。
でも、いつどんな時でもフレキシブルに対応していくために、今回は演技のキャパシティを広げていきながら、様々な舞台で活躍していくコツについて紹介していきたいと思います。
即興劇をマスターしてフレキシブルに対応できる舞台俳優を目指すためのレッスン法
舞台俳優のオーディションでは、よくエチュードといわれている即興劇を面接の時に演じさせて演技力をテストされる事があります。
台本など一切渡されずに事前の打ち合わせも全くなく、その場で即興で対応しないといけないので何が出題されるかわからない点が難点です。
まず、審査員が「あなたは○○という人物です。そしてここは○○(場所)といった所で、○○といった状況を演じてもらいます」といった指示を出してきます。
テストする際には自分以外にも他の登場人物が出てきて、何かその人がセリフを投げかけてくるので即興でその場に応じたセリフを考え出すのと同時に、その場に応じた演技を反射的に行う必要があります。
舞台という所は、常に何が起きるかわかりません。
映画やテレビのドラマの仕事だったら事前に撮影して収録していくので、もしも失敗しても何度でも撮り直す事も可能です。
でも舞台では失敗は許されないし、誰か俳優が急に病気や怪我で出演できなかった場合には、台本や配役が大幅に変更される事だってあります。
そんな時でも舞台を成功させるためにフレキシブルに対応していける俳優を監督は求めているので、エチュードといった即興で何でも演じられるレベルの俳優を求めているのです。
即興劇のレッスンも劇団や芸能事務所のレッスンで学んでいく事が出来るので、専門の講師の下でしっかり訓練を積んでおいて下さい。
俳優を目指す人は知っておきたい!即興劇のレッスン法
与えられたテーマを即興で演じられるようになるためには、自分がもしも成人男性だとしても、女役、老人役、子役、動物役といった風に、様々な役を演じて経験しておく必要があります。
様々な役を演じているとわかると思いますが、男役、女役、老人役、子役、動物役には、それぞれ型(スタイル)といった物があります。
その型(スタイル)を習得していけば、即興でいきなり「何か演じて下さい」とテーマを与えらても、演じ分けていけるようになるのです。
即興劇をマスターするコツとしては、下記のような手順を踏むと良いです。
①基礎
それぞれの型(スタイル)をマスターするまで、いろいろな役にチャレンジしていきましょう。
②応用
型(スタイル)をマスターしたら、今度はそれを応用するスキルを身に着けていきましょう。
演技も型(スタイル)にはまりすぎると、演技に面白みがなくなってしまいます。
自分の感じたままの気持ちをむき出しにして、自由に演じてみる事が大切です。
例えば同じ台本のシーンでも、女性、男性、老人、子供では感情表現にも大きな差が出てきます。
悲しいシーンの場合に女性だったら泣いて表現する場面でも、男性や老人の場合には、悲しい表情をして沈黙する事によって悲しさを表現していく場合もあります。
だからあまり型(スタイル)にはまってワンパターンの演技を繰り返すよりは、オリジナリティ溢れる演技のエッセンスもプラスできるようになるとより上手くなれます。
同じ台本を読んでも感じ方も人それぞれなので、自分の感じたままの気持ちをさらけ出して演じていく事の大切さもしっかり覚えておいて下さい。
まとめ
今回は、舞台俳優として活躍するためにマスターしておくと良い、即興劇のスキルを習得するコツについて紹介してきました。
即興劇も最初のうちはそれぞれの役柄の型(スタイル)を掴んでいって、その後に自分なりのオリジナリティの演技を表現していくといった形でくステップを踏みながらレッスンを積んでいくと自然と上手くなっていきます。
即興劇の練習も、俳優養成所や芸能事務所で舞台演出家といった講師の下で訓練を積んでいく方が、オーディションにも受かりやすいようです。
即興劇でいろいろな役柄を演じ分けていって、どんな配役がきてもこなしていけるオールマイティーな俳優を目指していって下さいね。